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2018.11.12

BLOF理論実践講座 実施しました!

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11月10日、BLOF理論実践講座を開催いたしました。

BLOF理論実践講座は、視察先圃場の作物の出来映えの確認、良い結果でも悪い結果でも「そうなった原因」の確認と対策についてのアドバイスを全員が共有し、そして参加者各自が持ち込んだ作物の診断を受けてレベルアップを図る、現場型の講座です。

 

最初の視察先は、房の駅農場さんです。

サツマイモ圃場を見学しました。

ヒトサマの圃場は、使う写真に気を使います。なので、敢えてよく分からない写真をアップ!!

 

葉と茎の様子、イモのつき方から大きさ、肌目の感じや切り口からの汁の出方等々、チェックは多岐に亘ります。この圃場の土壌分析結果と施肥設計を見ながら、イモの様子を確認しました。

 

ちなみに、採れたてのイモの切り口からは、甘い液がたっぷり出ていました。

この切り口の液に関する話を端緒に、サツマイモの特性について講義が展開。

加えて、この後の残渣処理や畑の管理についてのお話もありました。有機物を畑に漉き込むリスクとその対処方法の話も・・・。

未分解の有機物を畑に戻す場合、無策だと土中にカビが増えることになるので、無農薬で虫害・病気を出さないよう栽培管理したいのであれば、意図的に「ひと手間」をかけてやった方が良いのですが、そのひと手間は、機械化するとラクな上に、より高品質な作業結果になるとのこと。

そして小祝先生の名言。

「機械化が進むほど、有機栽培はやりやすくなる」

緻密に判断した上での加減が必要な作業は手作業の方が良いでしょうが、そうでなければ、機械は、緻密で均一な作業をできるので、手作業より良い仕事をすることも多いです。もちろん、早いし、体力的にも楽だし。

 

で、未分解有機物の話から、さらに話は広がり、C/N比の話へ。

堆肥のC/N比、土壌のC/N比、植物のC/N比です。

C/N比は今、自分の中をグルグル廻っているテーマの一つなので、これでまた一つ頭の中の整理が進みました。

BLOF理論を勉強していて、堆肥の品質の決め手も性質も大分理解が進んできたように思うのですが、C/N比の高い堆肥だと窒素定数が・・・ということが分かってきたので、今度は「入れる量」をどう考えていいのか、混乱中でした。

ですが、この切り口で見ていくと、なんだかシックリくる予感がします。もちろんまだカオスなので、これから落ち着いて考えます。

 

そして、次に土屋農園さんのホウレンソウの畑へ。

小祝先生から、良く出来ている!とお褒めの言葉が♪

スゴイ♡

こちらでも色々なことを学ぶことができました。

同じ人が栽培しても、圃場が違うと(=栽培管理・栽培環境が違うと)こんなにも根っこの状態が違う!の図。

ここでは、水管理についてかなり突っ込んだ話が進みました。

作物栽培は、最終的には水次第。

 

自戒の念を込めて・・・・ホントに、そう思います。

植物生理だけを考えて管理していれば良かったのですが、余計なことを考えて管理した結果、ワタシは今年、地獄に落ちました。

小祝先生から一言、アドバイスをいただきました。

「農業は”心のコントロール”が必要」

ワタシの場合、水のコントロールは、心のコントロールと直結しているようです。

来年は、清い心で頑張ります。 

 

続いてやおやかなもりさんの圃場へ。

今回は、反当り10t採りを目指した施肥設計で栽培したニンジンの様子も確認させていただきました。

かなり良い線を行っていらっしゃることが確認できましたー。

スゴイ!(*’▽’)

チャレンジした甲斐がありましたね!!

 

最後に作物診断タイムです。

今回は、視察先圃場も含めて全部で7名分のニンジンを見ることができました。

皆さん、施肥設計はバッチリ!とのこと。

トータルでスバラシイ出来栄えという方もいらっしゃったし、そうじゃなくても、あとはそれぞれちょっとした(?)修正だけ・・・ということで。

今回は、お花の苗の生産者もいらっしゃったのですが、野菜を作る私達にとっても、すごく勉強になる話題を提供してくれました。

 

サツマイモの診断では、カルシウムが与えるマイナスの影響を学びました。

カルシウムは、BLOF理論を学んでいると攻めの姿勢でガンガン入れる人が多いと思いますが、どの作物にもたくさん入れれば良い、というわけではないのですね。

併せて、カリウムの話も。

カリウムは、BLOF理論を理解して栽培して技術が出来上がってくると、次第に注目度が高くなる養分かもしれません。

これ以外にも、液体の散布方法(超大事!)や微量要素の驚くべき効果、発酵もみがら、台風後の対策まとめ、堆肥原料としてのもみがら燻炭の役割(炭はCしかない!)、果菜類の直根型と側根型の根の違いによる生育リスクの違い等、幅広く、深くコッテリと学びました。

何人もの方が集まって勉強会を進めると、「言われてみれば」という感じで、自分が見逃していた問題点や疑問を誰かが質問してくれることがしばしばあり、知識と技術の穴が埋まっていく実感があります。

千葉のBLOF理論実践講座は今、2年目を走っているところですが、勉強会に参加してきた方全員が、着実にレベルアップしているようです。

というわけで、皆さん、これからも一緒に頑張りましょう。

もちろん、来年から新たにご参加くださる方も大歓迎です(念のため・・・BLOF理論を実践されている方限定になりますが)。

来年度もまたよろしくお願いいたします!

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