2019.03.28
新しく畑を借りた時に最初にやること
農業実践教室の畑のあるエリアは、土地利用の区分けがとても細かいので、「お隣さん」の数がとても多いです。
たくさんいる「お隣さん」の一人がこのほど野菜づくりを終了することとなり、教室がそのまま畑を引き受けさせていただくことになりました。一人の地主さんが、教室とその方に土地を分けて貸してくださっていたので、自然な流れです。
その畑、大事に使わせていただきます!
新しく借りた畑は、教室の畑と地続きなので、今後は一括で利用していくことになるかと思います。ただ、土づくりの履歴が全く違うので、しばらくは一括での栽培管理は難しいだろうなと。
そこで、今後の方針を決めるために、まずはお隣さんの土を採土しました。
いつも地表だけは目に入るので見ていましたが、採土して初めて実感することも多いです。
採土器を土に刺した感じから、教室の畑と違いました。赤土が早い段階から出てきていて、全体的に赤茶色です。土の塊の固さも、おぉーこんな感じ!と新鮮です。
その畑に隣接した教室の畑の土は、こんな感じ。
お隣さんの畑とは、採土の感触と、土の塊の固さ、そして色が違います。
次に、pHを測定するために土に純水を加えて振とうさせ、そのまま放置しました。
1分程度でこの感じ↑です。
3本立っている試験管のうち、左と中央がお隣さん、右が教室の畑です。
ナルホド!
そして、この後、いつもの土壌分析もやりました。土壌分析の内容は、アンモニア態窒素、硝酸態窒素、リン酸、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、の計測です。
これも、結果は、ナルホド!でした。
分析結果から見ると、堆肥や肥料は全てを控えめに入れてこられたようで、極端に値が高い成分はなく、あとは足すだけなので、良かったなーと思っています。ただ、関東ローム層特有のリン酸不足が顕著な畑です。厄介だー。
リン酸不足だからといって、リン酸肥料であるグアノを入れても「この辺の畑」では、殆ど効かないのは経験済です。そして、リン酸不足は、野菜栽培でかなり影響が出てくるので、何とか解決したい問題です。今、教室ではソラマメでそれを実感しています→教室の皆さん、次回講義で説明します!
なので。
新しく借りた畑は、いくつか解決したいテーマがありますが、リン酸不足をいかに短期間で改善していくかということを重点課題の一つとして意識して、土づくりを進めていきたいと思います。