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2019.01.06

今年の目標は、植物の丁寧な観察とタイムリーで適量の水やり

外葉付きキャベツ

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

毎年365日があっという間に過ぎ去っていくわけですが、野菜を作っていると、キャベツなら大きく分けて年に2回、加温をしないトマトは年に1回しか経験できないので、毎年の経験は貴重なデータです。毎年、前回の反省を受けて、今年はこーしてみよう、あーしてみよう、と思って、施肥設計から始めています。

一般的な施肥設計には、大分慣れてきました。

なので、今年は、植物と肥料と水の関係について、丁寧に観察して理解をより深めていこうと思っています。

 

去年は、水を意識するあまり、水をやり過ぎました。

で、キャベツでチップバーンが発生。

チップバーンは、カルシウム不足で起こる症状ですが、私は、カルシウムの重要性はそれなりに理解していて、土壌分析をした上で施肥設計しているので、土中にカルシウムは十分入れています。

なので、その状態でカルシウム不足が起こる場合のさらなる原因は、過乾燥か過湿。

ワタシの場合は、水をやり過ぎて過湿状態にしてチップバーンを引き起こしていました。

なぜ水をやり過ぎたかというと、もともと”そういう性格”であることが根元にあるのですが、ものすごく去年の夏は暑くて、そして干ばつで、水をやってもやっても、土がすぐに乾いてしまう・・・ように感じて、やり過ぎに。

過湿で根の下の方が傷んでしまいましたよ!

 

チップバーンは初体験だったので、症状名確定後、早速ネットでさっと調べました。

すると「葉が巻いてしまうと外からは症状が分からなくなるので、出荷後クレームが来る絶望的な病気」なんてことを言っている記事もあって。(*_*;

しかし、この段階では、まだたいして葉が巻いていないぞ。

というわけで、BLOF理論を学ぶ仲間が集まった「秘密のグループ」で情報を公開して、メンバーの皆さんや小祝先生に相談しながら、植物生理を考慮した対応をしたところ、24時間もかからずに回復!

回復のあまりにもの速さに感動しました。

同時に、BLOF理論の中で学ぶ植物生理の確かさについても感動。

ちなみに、この一連のプロセスは、教室の生徒さんも情報を共有しています。原因と症状と対策を全て知ってもらっているので、万が一こうなった場合でも、きっと皆さん、対応できることでしょう。なのでぜひ、生徒さんにも、一度過湿にして症状を起こして改善してみてほしい!

 

そして、振り返ると、これ↓も思い出深いです。

アミノ酸肥料追肥後、肥料の周りにカビが生えた件。

白いホワホワがカビです。

この白いカビは、植物体が元気な場合には問題がないこともあるようですが、植物が元気でない場合には、病気を引き起こす原因になることも。

トマトに追肥をする頃って、実をつけ始めていたり、収穫が始まっていたりする頃だから普通に考えても要注意時期で、それに加えて2本仕立てで育てていたトマト葉も大分繁茂してきていて。教室のハウスは狭くて栽培条件が悪いので、危険な香りがします。

なので、すぐに対応しました。

念のため・・・農薬は使っていません。

「追肥にカビ」はよくあることで、ほぼ同時期に同じ症状が出たBLOF仲間の方は、対応したらさっと消えたのに、ワタシたちのコレはさっと消えなくて・・・。原因を考えて、色々とやってみてようやく消えました。

この試行錯誤も、菌の生育環境について良い勉強になりました。で、これも教室の生徒さんは、ほぼリアルタイムで変化を知っていて、対応方法もご存知のはず。

 

菌といえば、これもそうでした!

堆肥作りに一度失敗し、それを復活させた件。

これも原因は過湿、でした。名誉のために言っておくと、過湿の原因は台風でワタシの「やり過ぎ」ではないんですよ!教室スケジュールの都合上・・・・そうなってしまったんです。これも、試行錯誤して状態が改善。

何度かの切り返しを経て、今では順調に発酵を続けています。

 

振り返ると、去年は水に翻弄されました。

そして、こうやって、去年やった教室の失敗をご披露したわけですが、全て原因と改善方法が分かっているので、教室はもちろん、生徒さんもこの部分は余計に知識と経験を積めたわけです。皆さん、良かったですね!(^_-)-☆(←恩着せがましい!!)

 

今年は、自分の性格的には、去年の水の「やりすぎ」に懲りた反動で「水をやらなさ過ぎない」ようにも気を付けるようにしたいと思います。タイムリーで適量な水やり、が目標です。

そして、植物の状態から少しでも多くの情報を読み取れるよう、丁寧な観察と勉強を重ねていきたいと思います。

 

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