春夏野菜
春夏野菜コースの栽培アイテム
春夏野菜コースは、春夏期(3~7月)に作付け・収穫できる野菜の栽培管理を通じて、野菜づくりを学ぶコースです。コースの期間は8月~12月です。春夏期に栽培する主要野菜10品目を「基本アイテム」と位置づけ、しっかり学びます。基本アイテム10品目を栽培できるようになれば、様々な類似の野菜(お楽しみアイテム)の栽培も可能です。
トマト
トマトは、栽培管理方法の違いで味や収穫量が違ってきます。
教室では、脇芽(側枝)を活かして1株あたりの収穫量を増やせる2本仕立て、4本仕立てを中心に基本的な栽培管理方法を学んでいただきます。
また、トマトは病気にかかりやすいです。トマトの病気対策では、一歩踏み込んで、病気になるリスクを減らすための土づくり、有用菌や食酢を利用した病気予防策について学びましょう。
ジャガイモ
ジャガイモは、土のpHが一般的な野菜向けよりもずっと低い方が良い珍しい野菜です。pHが高いと、ジャガイモは「そうか病」という肌目が汚くなる病気になりやすいです。動物性堆肥や石灰をしっかり入れて色々な野菜を作ってきた畑は、pHが上がり、キレイなジャガイモを作りにくくなっている場合があります。
ジャガイモでは、基本的な栽培管理に加えて、少し専門的になりますが、土のpHについて、そしてpHが高い時の対応方法について学びましょう。
ジャガイモは、様々な品種があり、品種によって味わいが全く違います。ランチタイムに、食べ比べをして、味の違いを楽しみましょう。
トウモロコシ
トウモロコシは、アワノメイガの幼虫が実を食い荒らすのですが、化学合成農薬不使用での栽培の場合、虫が発生してからの防除は難しいです。そのため、アワノメイガが大発生する時期よりも前にトウモロコシを収穫して被害を最小限に抑えます。早く収穫するために播種時期を早めて栽培します。
トウモロコシの播種時期を早めると、発芽に必要な温度が不足するので、保温が必要です。また、トウモロコシは、カラスやハクビシン等鳥獣害対策も必要です。
トウモロコシでは、基本的な栽培管理の中で、トンネル保温促成栽培と獣害対策を学びましょう。
エダマメ
エダマメは、窒素肥料の量と質が重要です。少な過ぎても多すぎても実がつきませんし、生育初期に効かず後から効いても実がつきません。エダマメでは、色々ある窒素肥料について、効き方の違いや、窒素肥料の必要量について学びましょう。
また春夏で育てるエダマメは、カメムシ等飛来する虫への対策も重要ですので、虫害対策も学びましょう。
教室では、エダマメは、一般的な黄豆の他、茶豆、黒豆も栽培します。茶豆、黒豆の枝豆は、有機栽培で作ると、甘味だけでなく香りも非常に強くて絶品です。
エダマメは、ポイントさえ押さえれば病気にもかかりにくく、作りやすい野菜です。とっておきの美味しいエダマメを自分でも作れるようになりましょう。
ナス
ナスは、追加で肥料をやる追肥、枝を切り落とす整枝等、色々な管理作業が必要ですが、枝の伸ばし方や剪定のタイミング等は、収穫計画や管理作業の考え方等によって異なります。
教室では、1回の収穫量の多さよりも長くコンスタントに収穫できる剪定管理方法を中心に学んでいただきます。
夏期に次々と実をつける野菜は、ナスはもちろん、どの野菜でも水やりの仕方と量が重要になってきます。ナスでは、水管理に一歩踏み込み、土壌中の水分量を把握できる水分計を使って、水やりの量と頻度を学んでいきましょう。
また、ナスは、ソルゴーという緑肥でナスエリアを囲む障壁栽培を行います。ソルゴーに益虫が集まることで、ナスの虫害被害が減るだけでなく、風対策としても有効です。
キュウリ
キュウリは、つるを伸ばして成長しながら実をつける野菜です。キュウリのつるは、支柱やU字パイプ等で支えた「きゅうりネット」に這わせて育てるのが一般的です。教室では、U字パイプの組み立て方、キュウリネットの扱い方を学んでいただきます。
また、キュウリは、実を収穫しながらこまめに整枝して育てていく野菜ですので、基本的な整枝の仕方も学びましょう。
屋外で栽培するキュウリは病気にかかりやすいので、病気対策も重要です。病気対策は、一歩踏み込んで、病気に強くなる土作りや有用菌の活用による病気予防策を学びましょう。
スイカ
スイカは、自分で作れたら嬉しい野菜の一つではないでしょうか。スイカは、場所を確保できて、土作りがきちんと出来ていれば、比較的作りやすい野菜の一つです。
ただ、スイカは、管理が不十分だとアブラムシが大発生したり、病気が発生することがあります。
スイカでは、基本的なスイカの栽培管理に加えて、アブラムシが発生する仕組みを理解し、予防策と発生後の対策について学びましょう。
スイカの栽培は、かぼちゃと類似しているので、スイカを栽培できれば、その応用でカボチャも作れます。
ズッキーニ
ズッキーニは、雄花と雌花が咲いて受粉することで実がつきます。確実に実をつけさせるには「花付け」という受粉作業が必要ですので、まずは、花付けを体験しましょう。
また、ズッキーニは長期間収穫できるのですが、長く収穫し続けるためには追加で肥料を与える「追肥」が必要です。この追肥は、タイムリーに肥料を効かせることが重要です。ズッキーニでは、追肥する場所、タイミング等を学びましょう。
また、ズッキーニは、うどん粉病というカビ系の病気で枯死することもありますが、これは、土作りと管理のやり方次第で防げます。ズッキーニの栽培を通じてうどん粉病の予防策を学びましょう。
インゲン
インゲンマメは成熟した種子を煮豆等に利用することも多いのですが、生で食べる場合には、未成熟の実を利用します。これをサヤインゲンといいます。
サヤインゲンには蔓(つる)ありタイプと蔓なしタイプがあります。教室では、蔓ありと蔓なしの両方を育てますので、手間と味と収穫期間を比べてみましょう。
つるありインゲンは、収穫し始めると肥料の消費が激しくなります。肥料切れになると、実がついてもすぐに固くなり、収穫量が一気に減ります。つるありインゲンでは、追肥の量とタイミングを学びましょう。
葉物
葉物野菜では、小松菜や水菜、ルッコラ、チンゲンサイ等を栽培します。
葉物野菜は、作りやすくて初心者におススメの野菜です。そして実は、管理方法のちょっとした違いで、味に差が出る奥深い野菜でもあります。
教室では、虫害・病気を出さないための基本的な育て方を学んでいただいた上で、さらに一歩踏み込んで、より美味しい葉物野菜を作るためのコツを学んでいただきます。葉物野菜は、気温が高くなってくると虫害が深刻化します。どのタイミングまでが作りやすいのか、見ていきましょう。